おじいちゃんみたいな顔をしたおばあちゃんの話

おばあちゃん

僕は現在、自宅から歩いて20分ほどの位置にある公立高校に通っています。住んでいるのが田舎のため、同じ通学路を1年以上通い続けているのですが、そうしていると段々と周りにどんな人が住んでいるのかが見えてくるのが不思議です。
例えば、高校近くの一軒家は明るい赤い色の屋根が特徴的で、毎朝保育園に向かう親子とすれ違います。時間にするとだいたい午前8時ごろ前後。最初は顔見知り程度で会釈くらいしか僕も向こうもしませんでしたが、子供さんがこちらに「おはよう〜!」と言ってきたのをきっかけに挨拶をし合うようになりました。
また、別のお宅では「おじいちゃんみたいな顔をしたおばあちゃん」が住んでおり、これを知るクラスの友だち間で少しの間話題になったりしました。

その人は、丁度僕の家と学校の中間くらいの位置に住んでいるのですが、ちょっとした雑貨店を開いているのです。そのため、僕も「シャーペンの芯が切れたな」と思えば、学校帰りにその店に立ち寄り、そのおばあちゃんのお世話になっています。
実は僕も最初はこの人のことは、「おじいちゃん」だと思っていました。いわゆるちょっと「強面」なお顔をしていて、普通に考えれば男の人だと思うような雰囲気なのです。ですが、一声交わせばこれが間違いだとスグに気が付きます。そのおばあちゃんは、顔こそ少し怖いのですが、声がとても優しくてきれいで、一声聞けば多くの人が「あ、優しい人なのかもしれない」と感じるような人なのです。